プロキシと動画は一見無関係に思えますが、実は結構有名です。
ピンとこないと思いますが、動画編集にプロキシを活用するケースは多いです。
動画編集に携わる人はYouTubeの影響があり、増えていると思われますが、制作方法の詳細に関しては知られていないことが多いです。
なお今回のプロキシはプロキシサーバーとは無縁なので、プロキシサーバーの説明は割愛させてもらいます。
目次
Premiere Proの動画編集作業を見るとプロキシの詳細が分かる
Premiere Proは有名な動画編集ソフトですが、このソフトでもプロキシを活用することはできます。
最初のステップは他の動画編集ソフトと同じ
- 素材の動画ファイルを読み込む
- パネルから素材を選択しプロキシ作成を選択
- プロキシファイルの保存先を選択
- Adobe Media Encoderが立ち上がる
- 再生ボタンを押しプロキシファイルへ変換
動画編集ソフトのプロキシとは何か?
基本的なステップを書きましたが、文章を見ただけではプロキシの詳細は見えてこないでしょう。
プロキシは本来代理の意味を持ちますが、動画編集ソフトにおいても代理の役割を果たしています。
プロキシは元素材を編集したファイルで、賢く使えば動画編集をスムーズにします。
なぜ動画編集ソフトにプロキシは必要なのか?
これについては公式の見解はないので推測になりますが、おそらくは低スペックのパソコンでも編集できるようにするためです。
動画編集に適したパソコンは高スペックなパソコンですが、中には経済的な理由で低スペックパソコンを使っている人がいます。
昔はそのようなパソコンであれば動画編集を諦めざるを得なかったですが、プロキシという方法が考え出され、少しぐらい低スペックなパソコンでも動画編集ができるようになりました。
動画編集ソフトのプロキシはクローンの役割を果たしている
動画編集のプロキシはクローンの役割を果たしています。
クローンファイルはオリジナルファイルよりも軽量のため、低スペックのパソコンでも編集できることがあります。
編集時はクローンファイルを使い、書き出し時はオリジナルファイルとすり替える流れですが、考えた人は賢いですね。
ただ軽量のクローンファイルを作成する時間が必要なので、急いでいる人はプロキシを使うのが嫌になるかもしれません。
動画編集にはプロキシファイルがあった方が便利
すべての人が最新の高スペックパソコンを使っている場合はプロキシは不要ですが、最近は新品のパソコンの売れ行きが鈍化しています。
このような背景があるので、動画編集ソフトにプロキシが活用されるケースは増えてくると予想されます。
プロキシという名称はなくても、バッググラウンドでプロキシと同じ役割を果たしている動画編集ソフトはあると思われます。
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動画編集のプロキシのメリットとデメリット
動画編集のプロキシのメリットとデメリットについて考察します。
メリット:低スペックのパソコンでも動画編集ができる
今はYouTube作成に取り組む人が増えていますが、YouTuberの中には低スペックパソコンで動画編集をしている人もいるでしょう。
これは非常に大きなことで言葉を言い換えれば、予算が乏しい人でもYouTuberになれます。
プロキシにはこのような大きな利点があるので、今後も採用する動画ソフトは増えるでしょう。
デメリット:パソコンによってはプロキシファイル作成だけでも長時間必要
プロキシファイルは動画編集ソフトが作成しますが、画像の解像度を変更するような簡単なものではなく、オリジナルファイルによってはプロキシファイル作成に時間がかかります。
五分程度であれば問題はないですが、万が一プロキシファイル作成に30分以上もかかるとなると、予定時間をオーバーしてしまう可能性があります。
予定時間をオーバーしてしまえば、当然ながら後のスケジュールも狂うので、時間通りに事を運びたい人は、それなりのスペックのパソコンを購入しましょう。
プロキシファイルが必要になってきた背景
動画編集におけるプロキシのメリットとデメリットを見ましたが、動画編集ソフトにプロキシを活用する流れは止まりそうにありません。
その背景には何があるのでしょうか?
巨大ファイルを編集する機会が増えてきたから
最近は4K動画を編集する人が増えてきましたが、4K動画は想像以上に重たいです。
Google先生に聞くと、「一般的に1時間あたり約24GB~54GB程度を消費します」とのこと。
一時間あたりで見るとかなりの容量になりますが、ビジネス目的の動画の場合は容量を気にしたらやっていけません。
そのような背景があるため、プロキシが登場するようになったと思われます。
ソフトによってはバッググラウンドでプロキシファイルを作成していると思われますが、この手法は自動的に処理してくれるので大変ユーザーフレンドリーです。
4K動画以上に重たいオリジナルファイルも存在するので、プロキシは動画軽量化の画期的な技術が生まれない限り、今後はスタンダートになるでしょう。
新品のパソコンを購入する人が減少しているから
新品のパソコンを購入する人が減少していることも、プロキシのスタンダード化を加速させている要因でしょう。
少し古いパソコンでも最新の動画編集ソフトはインストールできますが、如何せん取り扱うオリジナルファイルが巨大な場合は、古いパソコンのスペックでは対応できないことがあります。
あまりにもスペックが古い場合は、途中でフリーズしてしまう可能性が大です。
私のところにもパソコンメーカから営業メールが届きますが、販売促進に苦労している雰囲気が滲み出ています。
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オリジナル動画をダウンロードするときはプロキシ経由が安全
サイトによっては、自由に動画ファイルがダウンロードできます。
ただそのようなサイトは個人情報の収集目的でサイトを運営している可能性があるので、安易にダウンロードするのは危険です。
サイトにアクセスしただけでIPアドレスが分かるので、ある程度の所在地は突き止められてしまいます。
そうなればマーケティング目的に利用される可能性があります。
利用されても構わない人は何も対策を立てる必要はありませんが、少しでも嫌だと思う人はプロキシ経由でアクセスするのも良い方法です。
プロキシ経由でアクセスしたら自分のIPアドレスは隠蔽できるので、個人情報が流出する可能性は低くなるでしょう。
動画ファイルは重たいので容量の多いプロキシサービスがベスト
動画ファイルは重たいので、容量の多いプロキシサービスをおすすめします。
中には従量課金制を提供しているプロキシサービスもあるので、頻繁にダウンロードしない人は、従量課金制のプランを選択しましょう。
プロキシサービスは外国発のものが多くて不安を感じる人もいるかもしれませんが、世界的に有名なプロキシサービスであれば心配は不要です。
まとめ
動画のプロキシについて解説をしましたが、ネットワークから始まったプロキシは段々と異なる分野にも内容を変えて登場するようになりました。
昔のプロキシには胡散臭さがありましたが、最近は建設的な目的でプロキシを活用する人が大半です。
プロキシという名前を聞いただけで拒絶する必要はありません。
動画のプロキシもネットワークのプロキシも、建設的な目的で活用されています。
関心のある方は実際に試してほしいと思います。
動画のプロキシもネットワークのプロキシも、無料体験中に試すことができるので経済的な負担は一切ありません。