スクレイピングは便利な技術ですが、操作は結構面倒です。そんなスクレイピングを簡単にするには、自動化するのが一番です。
スクレイピングを自動化したらITリテラシーのない人でも使えるし、何よりも作業が効率化します。しかしスクレイピングを自動化しようとすると、壁にぶち当たります。
本記事ではスクレイピングの自動化と、自動化の壁について解説したいと思います。
目次
スクレイピング自動化の壁を検証
これからはスクレイピング自動化の壁を検証します。
サイトによってタグが違う
基本的にスクレイピングは対象のタグを指定し、対象のタグに囲まれたデータを収集します。そのため、最初に対象のタグを指定しなければいけません。
同じ構成であれば、繰り返し処理で自動化できます。しかしサイトによって、使用しているタグは異なります。
話を具体的にします。
Aサイトは商品価格を<h2></h2>で囲んでいましたが、Bサイトでは<h3></h3>で囲んでいました。このような場合、自動化システムはAサイトでは通用しますが、Bサイトでは通用しません。
会員制のサイトはログインしなければいけない
会員制のサイトは、ログインしなければスクレイピングできません。そのためログイン操作が、自動化の壁になります。それでも自動ログインの方法は広く紹介されているので、技術さえあれば突破できるでしょう。
しかし画像認証付きのログインシステムだったら、厄介だと思います。
最近はプログラミングで画像の文字情報を読み取ることは可能になっていますが、難解な技術だと思われるので、独自のアルゴリズムが必要だと思います。しかし公開情報が少ないようなので、アルゴリズムを習得するのは難しいかもしれません。
ドメイン単位でスクレイピングするときはURLの取得が必要
データ数が膨大なサイトは、ページングで情報を表示しています。ページングは末尾のURLだけ変化するのが特徴ですが、一部のサイトは複雑に変化させています。
末尾の数字だけ規則正しく変化するサイトであれば、プログラミングで2ページ目以降のURLは取得出来ると思いますが、最近のページングはセキュリティ対策に力を入れています。
通常ページングは「次へ」のリンクをクリックして次のページに進みますが、リンクをクリックしなければ移行できない場合は、スクレイピングの自動化は難しいです。
スクレイピング技術以外の知識も必要
スクレイピング技術そのものはさほど難しくはありませんが、使い勝手のよい自動化システムにするには、出力方法も考えなくてはいけません。
一番便利なのはCSVファイルでの出力だと思いますが、スクレイピングデータをCSVファイルに変換するのは、スクレイピング技術だけでは無理です。
出力形式以外にも、他のプログラミング知識が必要になることはあります。スクレイピングの自動化を目指す人は、幅広いプログラミング知識が必要です。
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自動化はプログラミングで実装するべきか?
結論になりますが、自動化はプログラミングで実装すべきです。否、プログラミングを駆使しなければ無理だと思います。特に自動ログインや自動的に対象のURLを変更する処理は、プログラミングでなければ難しいです。
このようなシステムをシステム業者に依頼すると、かなり高くつくと思います。それから構築当時は自動化できていたのに、サイトのセキュリティが厳しくなると、自動化が難しくなるケースはあるでしょう。
未来永劫使える自動化システムはないと思います。その都度プログラムを修正すれば対応できますが、修正費用はかなり高いと思います。
個人的な意見ですが、完全な自動化は難しいと割り切り、既存のスクレイピングツールを使った方がいいと思います。
便利なスクレイピングツール・スクレイピングサービス
完全に自動化するのは無理ですが、便利なスクレイピングツールはあります。そのようなスクレイピングツールの条件を解説します。
タグの指定が簡単
タグの指定が簡単なスクレイピングツールは便利です。スクレイピング作業を効率化したい人は、迷わずタグの指定が簡単なスクレイピングツールを選びましょう。
対象のタグが<h3>であれば、<h3>と指定するだけで作動してくれるツールが便利です。当たり前と思うかもしれませんが、一部のスクレイピングツールは指定時に面倒くさい書式があります。
ドメイン単位でスクレイピングできる
ドメイン単位でスクレイピングできる、スクレイピングツールも便利です。ドメイン単位でスクレイピングしてくれるので、URLをイチイチ変更する必要はないです。具体的に話をします。
https://www.testmandayo.co.jp/test/
このようなURLがあるとします。
ページングすると、「https://www.testmandayo.co.jp/test/?id=2」。
上記のようになると思います。
3ページ目だったらid=3になることが多いです。
でもURLを、都度指定するのは面倒くさいですよね。
ドメイン単位でスクレイピングできるツールであれば、「https://www.testmandayo.co.jp/test/」と指定するだけです。
これだけで、2ページ目移行のデータもスクレイピングしてくれます。
失敗したURLを教えてくれる
同じドメイン内のデータが多いと、フォルダー分けしている可能性があります。そのようなサイトをスクレイピングすると、失敗することも多くなるでしょう。しかし失敗したURLが解らなければ、実行した人は困ります。
スクレイピングにはこのような問題があるので、スクレイピングツールを選ぶときは、エラーが発生したURLを教えてくれるものが便利です。
エラーしたURLが解れば、再実行するときに無駄がありません。
丸投げ依頼できるスクレイピングサービス
構成が複雑なサイトは、一般の人では手に負えません。そのようなサイトは、丸投げ依頼しましょう。
スクレイピング業者の中には丸投げ依頼を専門にしているところがありますが、そのような業者は料金が高めです。また料金体系が不明瞭です。
安く請け負ってもらいたい人は、個人ワーカーに依頼するのもいいでしょう。
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ライブデータセット
Facebook、Instagram、Twitterといった、有名なwebサービスのスクレイピングを丸投げ依頼するときは、Bright Dataのライブデータセットが便利です。
対象のwebサービスを選ぶだけで、納期と費用を教えてくれます。完全に明瞭会計なので、安心して依頼できます。
Bright Dataは世界的なプロキシサーバー業者ですが、優れたスクレイピングツールも提供しています。データコレクターというスクレイピングツールは、かなり完成度が高いです。
サーチエンジンクローラーはプログラマ用のシステムですが、利用すればコード量がかなり少なくなるでしょう。
まとめ
スクレイピングの自動化をテーマに解説しましたが、スクレイピングを自動化することは非常に大切です。完全な自動化は難しいですが、ステップ数が少ないスクレイピングツールはあります。
Bright Dataのデータコレクターにはスケジュール機能がありますが、同じサイトを定期的にスクレイピングするときは、スケジュール機能があった方が便利です。
設定は保存できるので、1度設定したら後ですることはありません。
Bright Dataは丸投げ依頼も受け付けているので、忙しい人は丸投げプランを選んでください。丸投げ依頼しても、費用はさほど高くはありません。