「Python2年生 スクレイピングのしくみ」はPythonによるスクレイピングを解説した実用書ですが、初心者に優しい内容です。
https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798161914
本記事ではこちらの解説本を噛み砕き、よりスクレイピングに親しんでもらえるように解説します。スクレイピング関連の解説本は増えてきましたが、初心者向けといえば、こちらの解説書ではないでしょうか?
それではこれから一緒に。Pythonによるスクレイピングの世界を覗いてみましょう。
目次
素朴な疑問
初心者にありがちな、素朴な疑問について解説します。
何故スクレイピングにPythonは必要なの?
スクレイピングはプログラムです。そのためプログラム言語を駆使しなければ、プログラムを作成することはできません。
Python以外のプログラム言語でもスクレイピングプログラムを作成することは可能ですが、解説書の多さ、ライブラリの豊富さを考えたら、Pythonで作成するのが一番楽です。
プログラムの経験がなくても可能なの?
プログラムの経験があった方が理解しやすいですが、Pythonであれば全くの初心者でも習得は可能だと思います。
その理由は文法が簡単なことと、ライブラリが豊富なことです。
プログラム言語の文法というのは厄介なもので、少しでも間違えたらエラーが出ます。しかしPythonの文法は非常に簡単なので、間違えにくいです。
ライブラリが豊富なのも大きいです。プログラムで一番苦労するのは目的を達成する迄のロジックの組み立てですが、ライブラリを使えば簡単なロジックで達成することができます。
多くのライブラリは無料なので、ライブラリを使わない手はありません。
本文を解説
これからは目次を参考に本文を解説します。
Pythonのインストール
解説書では最初にPythonをインストールしてくださいと言っていますが、Pythonをサポートしているレンタルサーバーを借りたら、ローカルのパソコンにPythonをインストールする必要はありません。
ただPythonのバージョンによっては作動しない可能性があるので、まずは無料体験中に作動するかどうか確かめてほしいと思います。
どこのレンタルサーバーも無料期間を設けているので、その間はじっくりと操作性などを確かめることができます。
HTMLを解析する
インストールの後は、HTMLの解析です。通常のwebサイトはHTMLという書式で構成されていますが、データもHTMLのタグに囲まれています。
使われているタグさえ解れば、目的のデータは一気に抽出できるのです。具体的に話をします。価格が<b>というタグに囲まれていたら、プログラムで<b>というタグを探せばいいのです。
この作業をすると価格のデータが100個あっても、短時間で取得できます。これがスクレイピングの醍醐味ですが、初めて経験した人は感動するかもしれません。
Pythonのライブラリを使えばタグの解析は簡単ですが、対象のタグが解っている場合は、スクレイピングツールで探しても構いません。
webサイト上で右クリックをしたらソース画面になるので、そこから対象のタグを探せばいいです。
表データの読み書きをする
解説書ではpandasというライブラリを使い、表データの読み書きの方法を解説していますが、自前のプログラムならではの処理です。
データの抽出ぐらいであればスクレイピングツールで十分ですが、データの読み書きとなると、オリジナルなプログラムを構築した方が便利です。
解説書では丁寧に解説しているので、関心のある方は実際に試してほしいと思います。
web上でデータの読み書きができたら、共同作業するときに便利です。このことはGoogleのスプレッドシートなどを想像すれば解るでしょう。
オープンデータの分析
オープンデータとは自由に使え再利用できるデータですが、スクレイピングにはうってつけです。郵便局のデータなどもオープンソースですが、かなりスクレイピングしやすいのでおすすめです。
多くのオープンデータはCSVでダウンロードできるようになっているみたいですが、せっかくの機会なので、スクレイピングでデータの収集・解析にチャレンジしましょう。
オープンソースは探せば結構あるので、スクレイピングの練習に使ってください。スクレイピングは場数を踏むことが大切です。
Web APIを利用する
解説書の最後ではWeb APIについて触れていますが、Web APIとはインターネットを通じて、他のシステムの資産を利用する仕組みです。
「通常のwebサービスと違うの?」という声が聞こえてきそうですが、Web APIはシステムエンジニア向けの機能です。
Web APIを利用して、オリジナルのシステムを構築することも可能です。
Web APIを利用する最大のメリットは通常は取得しにくいデータが、取得しやすくなることです。
スポンサーリンク
「Python2年生 スクレイピングのしくみ」を最大限に活用するには?
「Python2年生 スクレイピングのしくみ」を最大限に活用するには、どうすればいいのでしょうか?
実際にコードを書く
解説書ではコードを提供していますが、そのままコピーするのではなく、実際に自分で書くことをおすすめします。
実際に書くことで理解が深まり、応用が利くようになるからです。
理解が深まった後は、コードの一部を改変するのもいいです。数字だけ変更してもいいです。
繰り返し処理の解説があれば、繰り返しの回数を変更するのもいいでしょう。
コードを改変する作業はとても大切で、改変を通してアルゴリズムが身に付いてきます。
不明点があれば恥ずかしがらず質問する
不明点があれば、恥ずかしがらず聞くことが大切です。著者が答えてくれるかどうかは解りませんが、著者が答えてくれなくても心配はいりません。
インターネットには技術者向けのQ&Aサイトがあるので、不明点があれば質問してください。
質問するときはコードを提示することも大切ですが、それ以上に大切なのは解りやすく伝える工夫です。
解りやすく伝えるには、ワンステップずつ丁寧に説明することが大切です。繰り返し処理で躓いたのであれば、繰り返し処理の前段階も説明した方がいいでしょう。
スポンサーリンク
基礎を学んだあとはビジネスで活用しよう
スクレイピングの基礎を学んだあとは、技術をビジネスで活用しましょう。ビジネスで活用するときはセキュリティ対策にも気を配らなければいけませんが、それと同じぐらい大切なのが開発スピードです。
開発スピードを速くしたい人には、開発者用のツールを使うことをおすすめします。開発者用のスクレイピングツールは基本的なコートを吐き出してくれるので、コード量がかなり少なくなります。
関心のある方は、是非とも試してください。
まとめ
「Python2年生 スクレイピングのしくみ」からスクレイピングの世界を見ましたが、この解説書の内容をマスターすれば、スクレイピングの基礎は固まります。
スクレイピングの基礎が固まった後は、ひたすら実践を繰り返してほしいと思います。スクレイピングそのものは単純な技術ですが、スクレイピングに付随する技術もマスターした方がいいでしょう。
今後のスクレイピング業界は、総合力で勝負する時代になると思います。そのような時代を生き抜くためには、本物のスクレイピングサービスに触れ、学ぶことが大切だと思います。