プロキシには種類があり、それぞれのプロキシは特別な役割を果たしています。
リバースプロキシも同じで、リバースプロキシならではの役割を果たしています。
本記事ではリバースプロキシを解説しますが、プロキシを導入するときは、是非とも参考にしてほしいと思います。
時代によってプロキシは進化していきますが、リバースプロキシのようなプロキシは名称が変わっても生き続けるような気がします。
目次
リバースプロキシとは何か?
リバースプロキシの素朴な疑問に答えます。
リバースプロキシの基本
プロキシサーバーはクライアントとwebサーバーの間に位置していますが、プロキシサーバーはクライアントのリクエストを受け、webサーバーに内容を伝えます。
クライアントのリクエストを受けたwebサーバーは、プロキシサーバーを介してクライアントに結果を返します。
しかしクライアントのリクエストは静的なhtmlファイルだけではなく、phpなどのサーバサイドプログラムもあります。
そのためプロキシサーバーは、きちんとクライアントのリクエスト内容をチェックしなければいけません。
リバースプロキシは各サーバーの処理を効率化する
クライアントのリクエストの内容はhtmlファイルだけではなく、サーバーサイドプログラムもあります。
webサーバーには種類があり、クライアントのリクエストは内容に応じて振り分けられます。
その時に適切な中継をするのが、リバースプロキシです。
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リバースプロキシは負荷分散と通信の高速化を実現する
リバースプロキシは、負荷分散と通信の高速化を実現します。
リバースプロキシはリクエストを分散させる
先ほどリバースプロキシは各サーバーの処理を効率化させると解説しましたが、クライアントのリクエストを分散させることは、負荷分散の為には有効です。
もし一つのサーバーがすべての処理をすれば、トラフィック量が増大しサーバーがフリーズする恐れがあります。
しかしリバースプロキシでリクエストを分散すれば、各サーバーのトラフィック量は軽減され、結果的にスムーズな通信が実現します。
リバースプロキシがリクエストを分散させることができるのは、URLでリクエストの内容を判断しているからです。
クライアントのリクエストは多くのサーバーが対応しますが、クライアントからはその様子が見えません。
人によっては、すべての処理はリバースプロキシが対応していると思うでしょう。
通信の高速化
リバースプロキシを挟めば、通信の高速化が期待できます。
リバースプロキシにはキャッシュ機能があり、静的なデータは一定期間キャッシュ領域に保存されます。
そのためクライアントが同じリクエストをした場合は、キャッシュ領域からデータを取り出します。
この機能は基本的にブラウザのキャッシュ機能と同じですが、リバースプロキシのキャッシュ領域はブラウザのキャッシュ領域よりも大きいです。
リバースプロキシには圧縮機能もありますが、データを圧縮化したら自ずと通信は高速化します。
ダウンロードをよくする人は圧縮ファイルに触れることが多いと思いますが、圧縮する理由は通信の高速化です。
リバースプロキシを少し深掘り
リバースプロキシを深掘りしますが、関連することにも触れます
直接インターネットに繋ぐ必要がない
リバースプロキシがない場合、webサーバーは直接インターネットに接続する必要があります。
リバースプロキシを経由した場合はリバースプロキシがクライアントに結果を返すので、セキュリティ度は高くなります。
またクライアントとリバースプロキシの間にファイアウォールを設置すれば、セキュリティの強度は更に高まります。
このようなケースではリバースプロキシは、非武装地帯を言われるDMZに設置するのが一般的です。
DMZとは何か?
DMZは非武装地帯と説明しましたが、言葉だけ聞いたら曖昧模糊として分かりにくいので、噛み砕いて説明します。
DMZとは隔離された内部ネットワークで、外部からも内部からも見ることができます。
隔離された内部ネットワークなので、安全な場所だと言えます。
非武装地帯という言い回しは不自然だと思うので、内部の安全地帯と言い換えた方がいいかもしれません。
リバースプロキシはSSL用サーバー証明書も発行
リバースプロキシはSSL用サーバー証明書も発行します。
そのため、webサーバー側での証明書の管理は不要です。
これだけ見れば随分便利だと思われるかもしれませんが、問題点もあります。
クライアントとリバースプロキシ間の通信は暗号化されますが、リバースプロキシとwebサーバー間の通信は暗号化されません。
正確にはリバースプロキシは通信内容を復号してwebサーバーに伝えますが、通信そのものは暗号化されていないので、第三者に傍受されたり改竄されたりしないようにしなければいけません。
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リバースプロキシの用途
リバースプロキシの用途を考えます。
動画配信
動画配信のパケット量は多いですが、圧縮すればスムーズに表示しやすいです。
圧縮処理そのものはリバースプロキシが担ってくれるので、動画配信サービス側が特にすることはありません。
それでも最低限動画配信に耐えうるサーバーと、インターネット回線は必要です。
ニュースサイト
旬の話題を扱うニュースサイトはアクセス数が多いですが、リバースプロキシのキャッシュ機能と圧縮機能を使えば、表示速度は速くなるでしょう。
ニュースサイトを重要な情報ソースにしている人は多いので、ニュースサイトにリバースプロキシは必須です。
ニュースの内容によっては急激にアクセスが増えることはありますが、リバースプロキシを導入すれば、トラフィック管理がしやすくなるのは言うまでもありません。
重要なデータを守る
webサーバーが狙われるケースが増えていますが、リバースプロキシでセキュリティ強度を高くすれば、攻撃を未然に防ぐことができるかもしれません。
リバースプロキシだけではなく、ファイアウォールも設置すれば、尚更セキュリティ強度は高くなるでしょう。
情報漏洩事件は年々増えていますが、今後はセキュリティ管理の為にリバースプロキシを導入する企業が増えるのではないでしょうか。
プロキシサービスを選ぶ時は独自の機能にも注目
プロキシサービスもリバースプロキシを導入していると思いますが、プロキシサービスを検討する人はリバースプロキシの有無だけではなく、独自の機能にも注目してほしいと思います。
優れたプロキシサービスは付加機能も豊富だし、トラフィック管理も優れています。
中にはパスワードを突破してくれる機能を有しているサービスもあります。
プロキシサービスは、リバースプロキシを含むプロキシサーバーのプロです。
ビジネスでプロキシを活用するときは、是非ともプロのサービスを利用してください。
まとめ
プロキシとリバースプロキシをテーマにしましたが、リバースプロキシはプロキシの進化版と言っていいかもしれません。
webの世界は日進月歩の世界ですが、リバースプロキシは進歩を支えるツールになるのではないかと思います。
技術力があれば自力でリバースプロキシを構築することは可能ですが、ビジネスで活用する場合は、大手のプロキシサービスと契約した方が安全かつ安上がりです。
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