スクレイピングは目的のデータを効率的に抽出する技術ですが、実はデータだけ抽出しても価値を生み出すことはできません。
ブタに小判という慣用句がありますが、データを活用できなければ、ただの文字や数値に過ぎません。本記事ではスクレイピングをし、分析する方法を解説したいと思います。
スクレイピング業界は玉石混合の時代ですが、分析付きでデータを提供する会社は、末永く繁栄するのではないでしょうか。
目次
データは分析しなければ意味がない
あるライバルショップの価格を、スクレイピングするとします。スクレイピングをし「10,000円」「15,000円」「23,000円」などという数字を抽出しましたが、この数字だけを見ても何の価値もありませんね。
しかし商品の付加価値もスクレイピングしコストパフォーマンスを分析したら、凄く意味のある数字になるのではないでしょうか?
「この価格帯でこれだけ商品に魅力があれば売れるわ」
こう心の中で叫ぶ人もいるかもしれません。
またライバルショップの目からみたら、今後の商品開発、販売価格設定に役立つのは間違えありません。
分析付きのスクレイピングデータを提供する道程
これからは分析付きのスクレイピングデータを、提供する道程を解説します。
まずは分析能力を磨くべし
分析付きのスクレイピングデータを提供するには、分析能力を磨かなくてはいけません。しかし分析能力というのは、一朝一夕に身に付けることはできません。
ただ正しい方向で努力をすれば、少しずつ身に付くのは確かだと思います。
分析能力を磨くために大切なことは以下です。
- 良書を読み分析方法を学ぶ
- 常に問題意識を持つ
- 論理的に考える習慣を付ける
良書か否かは読み手によって異なるので、ここでは紹介することはできません。
ただ少しでも気になる本があれば、中古本でもいいので購入しましょう。少しでも気になる本は、良書である可能性が高いからです。
常に問題意識を持つことも忘れてはいけません。問題意識を持つために有効なことは、常に「何故」と問いかけることです。
論理的に考える習慣を付けたい人は、文字にしましょう。文字にすることで自分の主張が論理的か否かが、解りやすくなるからです。
少しでも論理がおかしいと思ったら、修正しましょう。このような地道な作業を繰り返すことで、論理的思考は育まれます。
必要なデータを見抜く
分析能力を磨いた後は、必要なデータを見抜く目をもってほしいと思います。適正価格を分析するのであれば、類似商品の価格だけではなく、類似商品の目立たない機能にも注目すべきだと思います。
タグさえ解れば、類似商品の価格も機能説明も簡単に取得できます。
スクレイピング初心者は必要なデータの判別ができないので、最初はメモ用紙に思考したことを箇条書きすることをおすすめします。
その段階では、論理的思考のことはあまり考える必要はありません。そして次は箇条書きした内容に、関連性があるのかを考えましょう。
関連性がないのであれば、一旦違うメモに移すことをおすすめします。違うメモに移すのは、後になって、そのアイディアが必要になるかもしれないからです。
必要なデータを見抜く目を養うには訓練が必要
今は優れたスクレイピングツールが多いので、スクレイピングそのものは簡単です。しかし必要なデータを見抜くのは簡単ではありません。
優れたコンサルタントはフレームワークに沿って思考を深めると言われていますが、スクレイピングに必要なデータを見抜くときもフレームワークを活用したいものです。
どのようなフレームワークがいいのかは状況によって異なりますが、数値を収集する大切さは変わらないと思います。
ライバルショップに追いつけないショップの人は、ライバルショップの行動を数値化することをおすすめします。
- 他店舗との価格差は?
- キャンペーン時の割引率は?
- メルマガの頻度は?
他にも数値化すべきことはあると思いますが、数値化することのメリットは、比較しやすいことです。
操作性がいいスクレイピングツールを選ぶ
分析付きのスクレイピングデータを提供する人は、スクレイピングに右往左往すべきではありません。スクレイピングに右往左往してしまえば、分析する時間がなくなるからです。
例外はあるかもしれませんが、本格的なスクレイピングツールは、概して操作性がいいものが多いです。中にはデータを選択するだけで、自動的にタグを抽出してくれるものもあります。
自動的にタグを抽出してくれたら一番楽ですが、実装していない場合は、タグが簡単に指定できるスクレイピングツールを選びましょう。
たいていのスクレイピングサービス・スクレイピングツールには無料体験期間があるので、無料体験期間中に操作性を確かめましょう。
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忙しい人は分析付きのスクレイピングサービスに依頼する
分析する時間がない忙しい人は、分析付きのスクレイピングサービスに依頼しましょう。
分析付きのスクレイピングサービスが増えている
インターネットで検索すれば解りますが、分析付きのスクレイピングサービスが増えています。中には表面的な分析もありますが、リクエストすれば深い分析をしてくれそうなサービスもあります。
ただスクレイピングサービス会社は当事者ではないので、最初からピンポイントの分析は期待しない方がいいかもしれません。
ピンポイントの分析を期待するのであれば、リクエストを解りやすく伝えましょう。伝えるときは、箇条書きにするといいかもしれません。
コンサルタント会社もスクレイピングを活用することがありますが、コンサルタント会社にスクレイピングを依頼すれば、一歩踏み込んだ分析付きのスクレイピングが期待できます。
スクレイピングサービスの分析力を見るには打ち合わせ
スクレイピングサービスの分析力を見るには、打ち合わせの場を設けることをおすすめします。こちらの話をしっかり聞くスクレイピングサービスであれば、分析力は期待できます。
分析の基本は現状をしっかり知ることですが、クライアントの話をしっかり聞けば現状が整理できるものです。
多くのスクレイピングサービスには営業員がいますが、万が一相性の合わない営業員に当たった場合は、さりげなく会社に交替を促してもいいでしょう。
分析付きのスクレイピングサービスは、通常のスクレイピングサービスよりも割高なんで、安易に妥協しない方がいいです。
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システム会社は開発者向けのツールを使う
システム会社が分析付きのツールを構築するときは、一から構築するよりも、大手のスクレイピング会社が提供している開発者向けのスクレイピングツールを使った方が効率的です。
開発者向けのスクレイピングツールの良いところは、ズバリ柔軟性です。ほぼ好み通りのシステムに仕上げることができるので、特別な分析機能を持ったスクレイピングツールを構築するときは、本当に助かります。
このようなツールは基本的なコードを吐き出してくれるので、プログラマーの負担はかなり減ります。システム会社はバグを出さないことも大切ですが、スピードも大切です。
開発者向けのツールを使えば、バグも少なくなるだろうし、早く仕上げることもできます。無料体験ができるツールであれば、実際に操作性を確かめてください。
まとめ
スクレイピングと分析について解説をしましたが、今後のスクレイピングサービスは、分析付きのものが主流になると予想されます。
その理由は、スクレイピングそのものは単純な技術だからです。単純な技術だからこそ、多くのスクレイピングツールが登場していると言えるでしょう。
そうなればスクレイピングサービスそのものに、大金を支払う人は少なくなると思います。しかし分析付きとなれば、話は別です。
スクレイピングサービス・スクレイピングツールを選ぶときは、分析付きか否かをしっかり確かめてください。
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