スクレイピングの範囲指定というとピンとこないかもしれませんが、サイトのすべてを抽出するのではなく、サイトの一部を抽出することです。
スクレイピングは一旦すべてのHTMLを分解しますが、分解した後は、目的のタグに囲まれたデータを抽出します。
非常にシンプルな工程ですが、マンモスサイトになるほど時間がかかります。
時間がかかるのはマンモスサイトはファイル数が多いからですが、本記事ではスクレイピングの範囲を指定するメリットを解説します。
目次
スクレイピングの範囲を指定するメリット
スクレイピングの範囲を指定する具体的なメリットを解説します。
スクレイピングの完結が早い
スクレイピングの範囲を指定すると、スクレイピングの完結は当然早くなります。
完結が早くなればいち早く、データ分析をすることができます。
データ分析にはすべてのファイルのデータが必要になることもありますが、カテゴリー分けされたファイルであれば、先に分析ツールにインポートする意義はあります。
データベースにデータを格納している場合はファイル数が少ないことがありますが、その場合でも範囲を指定することは大切です。
データベースにデータが格納されている場合は、カテゴリーで範囲を指定してもいいし、ページング数単位で範囲を指定しても構いません。
webサイトに負荷がかかりにくい
一度に全データを取得すれば、webサイトに負荷がかかるのは当然です。
しかし範囲を指定すれば、かなり負荷は減らすことができます。
負荷を減らせばブロックされる可能性が低くなるので、お互いにメリットがあると思います。
ただ範囲を指定するにしても、時間帯には気を配った方がいいと思います。
利用者が多い日中はなるべく避け、利用者が少ない深夜帯にスクレイピングするのが理想です。
深夜帯にスクレイピングするのは肉体的につらいと思う人もいるかもしれませんが、スケジュール機能があるスクレイピングツールであれば、セッティングさえ済ませば、寝ている間に自動的に実行してくれるので楽です。
失敗したときに楽
スクレイピングというのは百発百中上手くいくものではなく、中にはスクレイピングできないことがあります。
そうなれば再試行するしかありませんが、あまりにも失敗数が多ければ、再試行の時に混乱を招きます。
しかし範囲を指定してスクレイピングしたら、失敗の数が少ないので、後で再試行するときに楽です。
良心的なスクレイピングツールであれば、エラーレポートを発行してくれるので、それを参考に再試行してください。
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スクレイピングで範囲を指定するときのポイント
スクレイピングで範囲を指定するときのポイントを考えます。
本当に必要なデータかどうか見極める
スクレイピング初心者の中には何でもかんでもスクレイピングする人がいますが、不必要なデータを収集したら後で整理するときに厄介です。
さて如何に必要なデータを見極めるかですが、先ずはスクレイピングデータで分析したいことを整理することをおすすめします。
ライバル店舗の評判を知りたいのであれば、レビューをスクレイピングするべきだし、価格を知りたいのであれば価格をスクレイピングすべきです。
見極め能力は一朝一夕には培うことはできませんが、経験を積むにつれ能力は上がると思います。
頭だけでは整理できない場合は、紙に殴り書きすることをおすすめします。
紙に殴り書きするときのポイント
紙に殴り書きするときは、先ずは箇条書きしましょう。
ライバル店舗のことを知りたいのであれば、
- ライバル店舗の価格
- ライバル店舗の人気具合
- ライバル店舗の割引戦略
他にもあるかもしれませんが、先ずは紙に箇条書きすることが大切です。
箇条書きである程度考えがまとまった後は、より精査することをおすすめします。
ライバル店舗の価格といっても自店舗で販売している商品と類似しているものでなければ、意味がありません。
この場合は価格のスクレイピングと商品の説明文・画像をスクレイピングするのが賢明です。
画像も一緒にスクレイピングするのは、デザイン性を自社商品と比較するためです。
ページング数が少ない場合は範囲の幅を拡げる
データベースにデータが格納されている場合は、ページング手法を使って表示していることが多いです。
ページングはプログラミング手法の一つですが、表示させるデータの上限を決めます。
上限を超えた場合は次のページに移行する仕組みですが、移行先はURLが微妙に変わっていることがあります。
POST送信された場合はURLが同じであるかもしれませんが、ページングはGET送信するのが一般的です。
URLが微妙に変わっている場合でも問題なくスクレイピングできるツールもありますが、無料のツールなどはスクレイピングできないことがあるみたいです。
このような悲劇を避けるためには、ドメイン単位でスクレイピングできるツールを選択するのが一番です。
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スクレイピングツールで範囲を指定するときのポイント
これからはスクレイピングツールで、範囲を指定するポイントを考えます。
解説する内容は一般的なものですが、本格タイプのスクレイピングツールであれば、問題なく実践できると思います。
細かく設定できるツールを選ぶ
範囲を指定するときは、細かく設定できるツールが便利です。
具体的にはドメイン単位で範囲指定できる、フィルター機能があるなどです。
無料のスクレイピングツールでもそこそこ設定できるツールはありますが、完成度という点では迷うことなく本格派タイプです。
本格タイプのツールは月額料金が多いですが、中には使った分だけ課金されるツールもあります。
細かく設定できたら効率はよくなるし、スクレイピングのスケジュールも立てやすくなります。
フィルターで範囲を指定する
フィルターで範囲を指定するときは、簡単にタグが指定できたら便利です。
無料のスクレイピングツールの中には独特の文法があり、タグを指定する時も文法通りに指定しなければいけません。
これは非常に面倒な作業なので、フィルターで範囲を指定するときは、簡単に指定できるツールか、自動的にタグを検知してくれるツールを選びましょう。
スケジュール機能があるツール
範囲指定したからといってマンモスサイトの場合は、そこそこ時間がかかります。
そのようなサイトは利用者も多いので、極力アクセス数の多い日中のスクレイピングは控えた方が無難です。
スクレイピングする時間は多くの人が就寝している深夜がベストですが、深夜に起きてスクレイピングするのは大変です。
しかしスケジュール機能があるツールを使えば、寝ている間にスクレイピングは完結します。
本格タイプのスクレイピングツールのスケジュール機能は細かく、リピート回数まで指定できるものもあります。
スケジュール機能の設定は保存する
同じ範囲を継続的にスクレイピングするのであれば、設定を保存しましょう。
一度設定すれば二度目からは非常に少ないステップでスクレイピングができるので、忙しい人は助かると思います。
以下のツールは設定も保存できるし、スケジュール機能も使いやすいので、自信を持っておすすめします。
無料体験があるので、使いやすさを確かめてください。
まとめ
スクレイピングの範囲指定をテーマにしましたが、意外に範囲を指定するのは難しいものです。
難しいというよりは、奥が深いと言った方が適切です。
厳選したデータだけを抽出すれば、その後の作業の進捗に影響を与えます。
ビジネスでスクレイピングを活用する人は、闇雲にスクレイピングするのではなく、上手に範囲を絞ってスクレイピングしてほしいと思います。
最初は試行錯誤の連続だと思いますが、慣れてきた頃は範囲を指定するのが面白くなってきますよ。
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