プロキシという言葉から連想するのは代理人がwebサイトを巡回することだと思いますが、実はプロキシメールという存在もあります。
プロキシメールは聞き慣れない言葉ですが、インターネット上には解説サイトがあります。
しかし難解で抽象的な説明をしているサイトが多く、ピンとこないことが多いです。
本記事ではプロキシメールに焦点を当てますが、理解を深めるため、メールサーバーの基本的なことについても触れたいと思います。
目次
プロキシメールとは何か?
プロキシメールの概略について解説します。
メールの送受信にはSMTPというプロトコルが使われている
メールの送受信にはSMTPというプロトコルが使われていますが、メーラーを設定したことがある人は、SMTPという文字を見たことがあるでしょう。
SMTPの役割について解説します。
仮に貴方の友達が貴方にメールを送信した場合、最初に友達のメールはSMTPというサーバーに送信されます。
それからは宛先を確認し、貴方のメールボックスに届く仕組みです。
SMTPにも迷惑メールは送られてくる
貴方のメールボックスには大量の迷惑メールが来ていると思いますが、一部の迷惑メールはプロバイダが拒否しています。
プロバイダがどのような方法で迷惑メールを拒否しているのかは不明ですが、SMTPプロキシというプロトコルを利用しても、迷惑メールを遮断することはできます。

迷惑メールをプロバイダ側で遮断してくれたら、貴方は余計なメールを読む必要がなくなりますね。
迷惑メールを遮断してくれるSMTPプロキシは、非常に有意義なプロトコルで、将来的には多くのメールサーバー業者が使うようになるのではないでしょうか。(今でも使っているかもしれませんが)
結論・プロキシメールの役割は隠蔽よりもメールの制御・分類
通常のプロキシはIPアドレスの隠蔽を目的に使用することが多いですが、プロキシメールに関しては、隠蔽よりもメールの制御・分類の為に使われていることが多いです。
通常のプロキシでも危険なサイトをシャットアウトすることは可能ですが、プロキシメールの方が制御仕様が細かいのではないでしょうか?
これらのことを他の方法で実現しようと思えばメールサーバー上に独自のプログラムを構築する必要がありますが、プロキシメールのプロトコルを使用すれば比較的簡単に実装できます。
迷惑メールに悩む人は多いと思いますが、プロキシメールを活用して制御するケースは、今後はより増えるのではないかと予想します。
技術力がある人は自らSMTPサーバーに接続することも可能
技術力がある人は自らSMTPサーバーに接続することも可能ですが、その際の注意点を解説します。
SMTPサーバー側の許可が必要
たとえSMTPサーバーにアクセスできたとしても、SMTPサーバーの設定を変更できるとは限りません。
むしろ不可能なことの方が多いでしょう。
技術力のある人が何の障害もなくSMTPサーバーの設定を変更できるようになったら、セキュリティ的に大きな問題が発生するので、通常は不可能なことが多いです。
自ら構築したSMTPサーバーであれば可能だと思われるので、挑戦したい人は自らSMTPサーバーを構築してください。
メールサーバー業者のフィルタリングを利用する手もある
SMTPサーバーを提供しているのはプロバイダもありますが、レンタルサーバーも提供しています。
私が利用しているレンタルサーバーは購入したドメイン名を使うことで、複数のメールアドレスが作成できます。
もちろん、メールの送受信も問題はありません。

私が利用しているレンタルサーバーはコントロールパネルからメールの設定ができる仕様になっていますが、私は迷惑メールを受け付けない設定にしています。
利用しているレンタルサーバーは、どのようなアルゴリズムで迷惑メールと判断しているのかは分かりませんが、設定後は迷惑メールがかなり減りました。
ちなみにスパムメールにも対応しているので、スパムメールが増えてきた場合は、スパムを拒否する設定にしようかと考えています。
柔軟なプロキシメールは今後も有望
柔軟なプロキシメールは、今後も有望だと思われます。
制御できる項目を整理
以下のサイトを参考にしました。
https://www.watchguard.com/help/docs/fireware/12/ja-JP/Content/ja-JP/proxies/smtp/proxy_smtp_gen_settings_c.html
なおサイトが解説しているプロキシメールは独自のものです。
それでもプロキシメールの概略を知ることはできるでしょう。
- アイドル タイムアウト
- 最大電子メール受信者数を設定する
- アドレス最大行長の設定
- 最大電子メール容量の設定
- 電子メールの最大行長の設定
- 電子メール ヘッダーの最大サイズを設定
- 電子メール サーバーを非表示に設定
- ユーユーエンコードの添付ファイルを許可
- BinHex 添付ファイルを許可
- 無効なコマンドのソースを自動的にブロック
- SMTP コマンドが拒否された場合、ログメッセージを送信します。
- レポートのログ記録を有効化する
昨今では使うことが多いと思われる制御方法をピックアップ
電子メールサーバーを非表示に設定
この項目はハッカー対策のために効果的です。
スパムメールは最初にメールサーバー情報を知ることからスパム行為を始めると思われますが、非表示にすれば、スパムメールの送信者のやる気を削ぐことができますね。
レポートのログ記録を有効化する
この項目を有効化すれば、スパムメールの芽を摘むことができるかもしれません。
犯罪者には犯罪者のパターンがあると思われますが、レポートを注意深く観察すれば、スパム行為に及ぶ前に対策を立てることができるかもしれません。
その際はグラフにしたら分かりやすいので、多くの知恵を借りたい人は、是非ともグラフ化して分析してください。
なぜプロキシメールと呼ばれるようになったのか?
通常のプロキシは利用者の代理人の役割を果たしているので、プロキシという言葉がピッタリときますが、プロキシメールはどうでしょうか?
手動でスパムメールを削除することはプロキシの定義から外れると思いますが、機械的にスパムメールを削除することは、辛うじて定義内に収まるのではないでしょうか。
設定通りに来たメールを処理してくれるので、スパムメールに悩む利用者は凄く助かるでしょう。
利用者の代わりになって処理してくれるので、プロキシメールという名称にしてもいいでしょう。
各メーラーもプロキシメールを積極的に採用するようになると予想
私が利用している秀丸メールの迷惑メールフィルターは非常に強力です。
フィルターの動きを観察すればメーラー内で迷惑メールを処理しているみたいですが、このような仕組みは非常に助かります。

ほぼ正確に振り分けてくれるので、煩わしい削除作業からは解放されました。
本当はメールサーバー側で処理をしてくれたら一番いいのですが、メールサーバー側のプロキシメールがご認識する可能性があるので、今後はメーラーレベルで処理するのがスタンダードになるのではないかと予想します。
プロキシメールはスマートフォンも利用している
プロキシメールはスマートフォンも導入しています。
自由にダウンロードできるので、関心のある方は一度使ってください。
自宅にパソコンがない人はスマートフォンでメールのやりとりをしますが、受信ボックス内が迷惑メールだらけだったら困りますよね。
そんな時の助けになるのがプロキシメールです。
まとめ
今回はプロキシメールを解説しましたが、プロキシメールは時代の要請なのかもしれません。
添付ファイルが原因でウイルスに感染することはありますが、プロキシメールを導入すれば防止できます。
知恵次第ではプロキシメールの可能性は、まだまだ広がるのではないでしょうか。
迷惑メールは昔からあったので完全になくなることは期待できませんが、防止技術が進歩すれば迷惑メールに悩むことはなくなるでしょう。
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