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ec2でもプロキシサーバーは構築できる
ec2はAmazon EC2のことですが、Amazon Elastic Compute Cloudの略です。Cloudという名称からもわかるように、ec2はクラウドサービスです。ec2を活用すればさまざまなシステムが構築できますが、プロキシサーバーを構築することも可能です。
ec2はプロセッサ、ストレージ、ネットワーキング、オペレーティングシステム、購入モデルが選択できるので、技術力次第ではオリジナルなプロキシサーバーが構築できます。
本記事ではec2上にプロキシサーバーを構築する流れを解説しますが、Amazonは無料枠を提供しているので、関心のある方は実際に試すことをおすすめします。
ec2上にプロキシサーバーを構築する流れ
これからはec2上にプロキシサーバーを構築する流れを解説しますが、詳しいことはAmazonのマニュアルを参考にしてください。
実行環境を選ぶ
プロキシサーバーはさまざまなOSに構築できますが、実績がありマニュアルが豊富なLinuxマシーンを選ぶことをおすすめします。Linuxはコマンドで操作するので難しいという人もいますが、コマンドは全部覚える必要はないので、全くの初心者でも一週間あれば操作できると思います。
またLinuxのコマンドはインターネットで広く紹介されているので、不明点があれば都度マニュアルを読んでください。Linuxのコマンドは丸暗記する必要はなく、その都度覚えるのが一番効率的です。
インスタンス詳細の設定では「自動割り当てパブリックIP」という項目がありますが、無効化にしたらいいと思います。後でプロキシサーバー用の、固定IPアドレスをを割り当てるからです。
プロキシサーバー構築ソフトをインストールする
次はプロキシサーバーをインストールします。プロキシサーバーはいろいろありますが、マニュアルが多いSquidをおすすめします。Squidのファイルは公式サイトからダウンロードできますが、公式サイトにはソースコード版しかありません。
ソースコード版でも問題はありませんが、初めての方はバイナリ版を選んだ方が楽です。
https://wiki.squid-cache.org/SquidFaq/BinaryPackages
Linuxにはさまざまなディストリビューションがあるので、使っているディストリビューション用のファイルをダウンロードしてください。ダウンロードした後はインストールしますが、インストールは以下のコマンドを使用します。
「sudo yum install –y squid」
ただこれだけでは有効化できないので、以下のコマンドで有効化します。
「sudo systemctl enable squid」
設定ファイルを編集する
次は設定ファイルを編集します。次のコマンドで設定ファイルにアクセスします。「sudo vim /etc/CMS/squid.conf」
「acl myip src 」の後に、接続したいIPアドレスを追記します。複数指定することも可能です。指定した後は、「http_access allow myip」の後にIPアドレスを入力します。入力することで、アクセスは許可されます。
最後は「sudo systemctl reload squid」コマンドで、設定ファイルを再読込します。これでプロキシサーバーは利用できるようになりました。
クライアントパソコンにプロキシ設定をする
次はクライアントパソコンにプロキシ設定をしますが、以下の専用記事を参考にしてください。
すべてのデバイスの設定方法を解説しているわけではありませんが、一通り読めばどんなデバイスでも設定できるようになると思います。基本的にはプロキシサーバーのアドレスとポート番号を指定するだけなので、難しく考える必要はありません。
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ec2上にプロキシサーバーを構築するメリット
プログラム環境のあるレンタルサーバーは、CMSをインストールすることができます。CMSの種類によってはできないこともありますが、基本的にはできます。しかしレンタルサーバーに、プロキシサーバーをインストールするのは難しいです。
自由にいじれるレンタルサーバーであれば可能かもしれませんが、日本ではそのようなレンタルサーバーはたぶんないと思います。外国にはあるかもしれませんが、凄く高価でしょう。しかし仮にあったとしても、レンタルサーバーはクラウドサービスのように自由に拡張できません。
プロキシサーバーを利用するユーザーが増えたらディスク容量を増やしたいものですが、レンタルサーバーでは難しいです。その点クラウドサービスであれば、自由に拡張できます。
クラウドサービスはec2だけではありませんが、ec2はさまざまなワークロードをサポートしているので、効率的にプロキシサーバーが構築できます。ec2サービスの選択肢は幅広いので、独自のプロキシサーバーサービスを構築したい人は利用する価値があります。
情報収集がメインの人は最初からプロキシサービスと契約しよう
独自のプロキシサーバーを構築したい人はec2が便利ですが、情報収集するだけであればプロキシサービスと契約した方が手っ取り早いです。大手のプロキシサーバー業者は多くのIPアドレスを保有しているので、海外の情報を収集するときに便利です。
また大手のプロキシサーバーは独自のコントロールパネルがあるので、非常に習得しやすいです。ec2上にプロキシサーバーを構築すれば自由度は高いですが、自由があるが故に覚えることが多いです。一朝一夕で覚えることができる内容であれば問題はないですが、まったくの初心者の場合、習得するまでにある程度の期間が必要です。
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Bright Dataのデータコレクターはメチャクチャ便利
データーを効率的に収集するデータコレクターは注目を集めていますが、Bright Dataにもデータコレクターはあります。以前はクローラと呼んでいましたが、正式な名称はデータコレクターです。Bright Dataにログインしたら、データコレクターの項目が見えます。
さっそくクリックします。すると右側に「Add new collector」というボタンが表示されるのでクリックします。
ボタンをクリックすると以下の画面に移動します。
データを収集したいサイトのURLを直接打ち込んでもいいですが、今回は「Use case」を選びました。「Use case」を選ぶと、マーケットプレイスやファイナンスなどのサイトが自動的に表示されます。自動的に選んでくれるので、自ら探し回る手間が省けます。
目的のサイトが見つかった後は効率的にデータを収集したいものですが、データコレクターにはフィルターがあります。
フィルターはExcelなどでお馴染みですが、探したい情報を最速で探すことができます。このようなシステムをスクレイピングといいますが、通常スクレイピングの構築はプログラム知識が必要です。しかしデータコレクターを活用すれば、一般人でも楽々スクレイピングができます。
Bright Dataのデータコレクターを使えばせどりが有利になるよ
せどりとは転売のことですが、転売の基本は安く仕入れて高く売ることです。より安い商品を見つけるときはインターネットが便利ですが、手作業で価格情報を収集したら大変時間がかかります。
Bright Dataのデータコレクターを活用すれば、ほぼ秒速で結果が返ってきます。せどりはスピードが命ですが、Bright Dataのデータコレクターはせどりのスピード化を助けると思います。
Bright Dataのデータコレクターは匿名で対象のサイトにアクセスするので、身元がバレることはありません。通常このようなツールは非常に高いですが、Bright Dataと契約すれば無料で使えます。
まとめ
ec2上にプロキシサーバーを構築する流れと方法を紹介しましたが、ec2は非常に拡張性の高いサービスでプロキシサーバーとも相性が良いです。しかしある程度の知識が必要なので、初心者にはおすすめできません。
そのためec2上にプロキシサーバーを構築したい人は、経験者の力を借りてください。ただ、単に情報を収集したいだけであれば、最初からプロキシサーバーと契約した方が手っ取り早いです。
Bright Dataのデータコレクターは情報収集の強い味方で、今後は加速度的に利用者が増えると予想されます。関心のある方は、一度お試しください。
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